【オープンイノベーションセンター(ACE)】令和7年度オープンイノベーションセミナーを開催しました
令和8年3月30日、エア・ウォーターの森(札幌市)において、「令和7年度オープンイノベーションセミナー」を対面およびオンラインのハイブリッド形式で開催しました。本セミナーは、積雪寒冷地における太陽光発電設備の安全性・信頼性向上に向けた最新の研究成果を広く共有し、今後の技術展開や産学連携の可能性を考える機会として実施したものです。参加者は、対面74名、オンライン42名の計116名で、会場は大変な賑わいとなりました。
当日は、北見工業大学三枝昌弘学長補佐による開会挨拶の後、同大中村大教授が「積雪寒冷地における太陽光発電設備の凍上対策―設計ガイドライン改定の要点―」と題して講演を行いました。講演では、道東地域などで発生している太陽光発電設備の凍上被害を踏まえ、凍上現象の基本的なメカニズムや太陽光発電設備における凍上対策の考え方、NEDO設計ガイドライン改定に関する研究成果が紹介されました。特に、積雪寒冷地での設備普及に向け、地盤条件や最大凍結深さを考慮した設計の重要性が示され、実務的に有益な内容となりました。
続いて、北見工業大学門田峰典助教が、「凍上時における既設太陽光発電設備の構造的課題とその対策に向けて―垂直式太陽光発電への新構造形式の提案―」と題して講演を行いました。講演では、冬季の屋外実験や凍上を模擬した実験を通じて明らかになった既設太陽光発電設備の構造的課題と、垂直式太陽光発電における新たな構造形式の提案が紹介されました。杭と支柱の接続部にゴム支承を設置することで断面力の軽減やコスト低減が期待でき、寒冷地に適した再生可能エネルギー設備として関心を集めました。
本セミナーを通じて、積雪寒冷地における太陽光発電設備の設計・施工に関する最新知見を共有するとともに、北見工業大学が進める研究成果の社会実装や、企業・関係機関との連携可能性について理解を深める機会となりました。今後も北学機構では、地域や産業界が抱える課題の解決に資する研究活動を推進し、その成果を積極的に発信してまいります。

会場の様子

中村先生のご講演

門田先生のご講演