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2026/08/18

【帯広畜産大学】翫 美里さんが「NINEJP in SusHi Tech Tokyo 2026」において奨励賞を受賞しました

令和8年4月27日(月)~29日(水)に、東京ビッグサイトで開催された「SusHi Tech Tokyo 2026」において、大学院畜産学研究科博士前期課程 環境生態学コース2年の翫 美里(いとう みさと)さん(指導教員:川村健介准教授)が、「第2回全国ネットワークカンファレンス(NINEJP in SusHi Tech Tokyo 2026)」の奨励賞を受賞しました。

この奨励賞は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)大学発新産業創出基金事業「スタートアップ・エコシステム共創プログラム」の全国ネットワーク構築支援プロジェクトであるNINEJP(National Innovation Network for Entrepreneur Japan)の取り組みとして開催された「第2回全国ネットワークカンファレンス」において、優れた研究・事業プランを発表し、大学発研究成果の社会実装に向けた発展に大きく寄与する可能性を示した発表者に授与されるものです。

研究者ピッチには、全国の大学から選ばれた9名の研究者が登壇し、翫さんは北海道未来創造スタートアップ育成相互支援ネットワーク(HSFC)の研究シーズ代表として選出されました。他の登壇者がいずれも大学の准教授以上の研究者であった中、翫さんは唯一の学生として選出され、研究成果とその社会実装に向けた事業プランを発表しました。

翫さんの発表演題は、「畜産の現場診断を加速する:携帯型分光 × AI(Accelerating Livestock Field Diagnostics: Portable Spectroscopy × AI)」です。

この研究では、携帯型近赤外分光計とAIを組み合わせ、牧草や土壌の成分・特性を農業現場で迅速に推定する技術の開発に取り組んでいます。

牧草や土壌の従来の化学分析は、試料の搬送や前処理を含め、結果が得られるまで1週間から1か月程度を要する場合があります。これに対し、本技術では、携帯型分光計で数秒間測定して得られた光学データをAIで解析し、牧草の粗タンパク質や繊維成分、土壌特性に関する指標をその場で推定します。得られた情報を収穫時期、飼料設計、施肥管理などの判断に活用し、農業者の意思決定をデータに基づいて支援することを目指しています。

屋外計測では、光、温度、水分状態、草種、生育段階、地域ごとの土壌特性などが測定値に影響します。そこで、北海道各地から収集した多様な試料の分光データと化学分析値をAIに学習させ、地域や時期が異なる場合でも安定して利用できる推定モデルの構築と検証を進めています。科学的な信頼性と現場での使いやすさを両立させ、迅速な現場判断を補助する診断技術として社会実装することが本研究の特徴です。

なお、本研究およびその事業化に向けた取り組みは、北海道未来創造スタートアップ育成相互支援ネットワーク(HSFC)のGAPファンドプログラムの支援を受けて進められています。

本技術が実用化されることで、農業者や農業支援機関が牧草や土壌の状態を必要な時に測定し、その結果を収穫、飼料設計、施肥管理へ迅速に反映できることが期待されます。分析に要する時間と費用を抑え、飼料や肥料を効率的に利用することで、データに基づく持続可能な農業経営の支援につながる可能性があります。

今後は、地域や季節の違いに対する推定精度と適用範囲を明確にするとともに、測定結果を分かりやすく表示し、生産者の次の行動まで支援する仕組みの構築を進めます。また、サイレージなどの発酵飼料や他の農産物への応用、海外での利用も視野に入れ、研究成果を現場で安心して使える技術へ発展させることが期待されます。

翫さんは、「このたびは登壇の機会をいただき、奨励賞を受賞できたことを大変光栄に思います。指導教員の川村先生や産学連携センターの先生方をはじめ、ご指導・ご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。今回の受賞を励みに研究成果を農業現場で役立つ技術へ発展させられるよう、引き続き取り組んでまいります。」と受賞の喜びを語りました。

 

英語によるプレゼンテーションを行う翫さん

奨励賞の賞状の写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奨励賞の賞状を手にする翫さん

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