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2025/12/24

【プレスリリース】【帯広畜産大学】公的な文化機関による政治的活動のリスク調整メカニズムを分析 ~リトアニアの博物館におけるソーシャルメディア投稿の事例研究~

令和7年12月24日付のプレスリリースを公開しました。

プレスリリース概要

帯広畜産大学人間科学研究部門の木村文准教授は、公的な文化機関が政治的活動に参加する際のリスク調整メカニズムについて、リトアニアの博物館を事例とした研究成果を発表しました。従来のハイリスク・アクティビズム研究は、個人レベルでのリスク計算に焦点を当ててきました。しかし、資源や人事権を監督機関に依存する組織が、その監督機関に対して集団で異議を唱える場合、個人とは異なる調整上の課題が生じます。本研究では、2025 年 9月 22 日にリトアニア連立政権が反ユダヤ的・親ロシア的言説で知られる政党の党員を文化大臣候補として指名したことに端を発する論争において、119 の博物館がソーシャルメディア上でどのように活動を展開したかを、Facebook 投稿 197 件の詳細な時系列分析により明らかにしました。

分析の結果、専門職協会であるリトアニア博物館協会(以下、LMA)が、早期参加者のリスクを段階的に分散させる調整機能を果たしていたことが観察されました。協会による声明発表、国立博物館による可視的な参加、小規模博物館による段階的な参加という連鎖的なプロセスを通じて、早期参加者の個別リスクが、参加者数の増加により集団的な保護へと転換される過程が確認されました。

詳しくはこちらのプレスリリース資料をご覧ください。

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