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2024/08/01

国立大学法人北海道国立大学機構メールマガジン Vol.2(令和6年8月号)

目次

【1】研究活動紹介(環境データを活用した観光DX『Zekkeiプロジェクト』 の展開)
【2】教育活動紹介(文理融合の副専攻型プログラムで三大学の科目を複合的に学ぶことができます)
【3】イベントのご案内
【4】トピックス


【1】研究活動紹介(環境データを活用した観光DX『Zekkeiプロジェクト』 の展開)

このコーナーでは、北海道国立大学機構の様々な研究内容を何回かに分けてご紹介して参ります。
当機構では、経営統合に伴い、様々な地域課題解決・経済社会の発展に向けて、3大学の農畜産学(Agriculture)・商学(Commerce)・工学(Engineering)の英知を結集し異分野融合の研究を推進する、オープンイノベーションセンター(通称:ACE【エース】)を設置しております。今回は、ACEを中心として進めている研究について、ご紹介いたします。

環境データを活用した観光DX『Zekkeiプロジェクト』の展開

舘山一孝(北見工業大学)、東陽介(帯広畜産大学)、岸本稔(小樽商科大学)

研究概要

Zekkeiプロジェクトとは、三大学の異分野連携研究として、モバイルSINET(Science Information NETwork)とDIAS(Data Integration and Analysis System)を通信・情報基盤とした観光アプリを開発し、日本全国・世界に発展可能なデータ駆動型観光の実現を目指す取り組みです。
北海道内の自治体や観光・宿泊施設、交通機関と連携し、文理融合の研究チーム体制で課題に取り組むことで、観光資源化されていない自然現象が作り出す「偶発的な景観」を潜在的な観光資源ととらえ、「偶発的な景観」の発生を予測する自然景観予測システムを開発してこれまでにない新しい観光モデルの構築を目指します。また、「偶発的な景観」のブランド化や、VR等で体験できるようにする取り組み、さらに、観光客を能動的に誘導し、絶景の遭遇率を高め、観光地のオーバーツーリズム対策ができるようにする取り組みにより、持続的な地域活性化を目指します。
これまで、北海道東部の屈斜路湖における雲海の発生メカニズムを調査し、気温差と湿度、風速から美幌峠での雲海の遭遇期待度を予測するための取り組みを行ってきました。また、網走湾沿岸において、独自に設置した鉄塔気温計の気温差から上暖下冷の空気層の形成を捉え、蜃気楼の発生時刻、規模等の予測を行いました。これらの観測ネットワークと解析技術を活用したDIASアプリ『絶景予測‒Zekkei Explorer』(https://diasjp.net/service/zekkei/)を開発し、所定の地点における蜃気楼の遭遇期待度の予報を公開しています(運用試験中)。

今後の展望

3大学連携の観光プロジェクトをさらに発展させて、気象観測の空白を埋める広域・遠隔観測機器を独自に開発・運用し、信頼性の高い自然現象の遭遇予測を観光だけでなく、防災、地域交通、農業、健康等の分野に展開します。

【2】教育活動紹介(文理融合の副専攻型プログラムで三大学の科目を複合的に学ぶことができます)

活動概要

教育イノベーションセンターは、商学、農学、工学という三大学の強み・特色を生かした連携教育プログラム「三大学連携文理融合教育プログラム(文理融合の副専攻型プログラム)」を開発・提供しています。
本プログラムは三大学の授業科目を複合的に組み合わせ、自身の専門分野に加えて異分野の知識・技術等を習得することで、社会の各分野でリーダーとして活躍する人材を育成することを目的としています。
「アントレプレナーシッププログラム」、「スマート農畜産業プログラム」、「スポーツ・健康プログラム」の3つがあり、学生はそれぞれの目的に応じたプログラムに所属することで、実習や実技を含む基礎科目や応用科目を分野横断かつ体系的に学び修得することができます。

所定の単位数を修得すると「三大学連携文理融合教育プログラム修了証明書」が交付されます。この証明書は、学修成果を表す証明書として就職活動等に活用できます。

各プログラムの詳細はこちらをご参考ください(三大学連携文理融合教育プログラム令和6年度学生募集要項

今後の展望

教育イノベーションセンターは、多様化する社会のニーズに応え、予想を超える事態に対応できる人材を輩出するため、三大学連携の教育プログラムの検証と見直しを行うことでより魅力的な学びの形を創出し、卒業生が社会で高い評価を得ることができるよう支援を続けます。

【3】イベントのご案内

1.2024サイエンスパークオンラインに出展

北海道主催の科学体験イベント「2024サイエンスパーク オンライン」に出展しています。
本イベントは、北海道の未来を担う子どもたちをはじめとする本道の皆様に、科学技術に対する興味と理解を深めていただく科学体験イベントです。おうちにいながら色々な科学体験ができますので、是非ご覧ください。

・開催期間:令和6年7月1日(月)~令和7年1月まで予定

詳細及びご視聴はこちらをご覧ください。


2.【小樽商科大学】倶知安ビジネススクール2024

倶知安町商工会議所が主催する「倶知安ビジネススクール2024」において、小樽商科大学グローカル戦略推進センターが後援し、講義を行います。

・開催日時:令和6年8月20日(火)~10月1日(火) 全7回
・場所:倶知安町中小企業センター
・対象:創業予定者、創業間もない方、事業承継予定者、新事業展開を考えている方など

詳細及びお申込みはこちらをご覧ください。


3.【帯広畜産大学】ちくだいホームカミングデー2024

帯広畜産大学では、卒業生、修了生及び元教職員の皆様に、再び本学に足をお運びいただき、同窓生や在学生、教職員との交流を深めていただくために「ちくだいホームカミングデー2024」を下記のとおり開催いたします。

・開催日時:令和6年10月12日(土)
・場所:帯広畜産大学
・対象:帯広畜産大学卒業生・修了生、教職員 OB・OGの皆様

詳細及びお申込みはこちらをご覧ください。


4.【帯広畜産大学】令和6年度「食品安全管理者育成プログラム」

帯広畜産大学では、食品製造・加工に関わる方を対象に、衛生管理の導入・維持に必要な情報提供を行うことを目的として「食品安全管理者育成プログラム」を開催いたします。

第1回HACCP構築3日間研修
・開催日時:9月9日(月)~11日(水)
・場所:帯広畜産大学

第2回小規模事業者向け食品の一般衛生管理
・開催日時:10月9日(水)
・場所:帯広畜産大学

詳細及びお申込みはこちらをご覧ください。

【4】トピックス

1.令和5年度 教育研究及び大学経営の活動実績について

当機構(小樽商科大学、帯広畜産大学、北見工業大学)において令和5年度に行った教育、研究、社会連携・地域連携等の主な活動実績を公開いたしました。

詳細はこちらをご覧ください。


2.【帯広畜産大学】ミルク&チーズコンソーシアムの設置について

帯広畜産大学では、酪農産業の持続可能な発展に貢献することを目的とし、「ミルク&チーズコンソーシアム」を設置しました。
このコンソーシアムは、生乳生産を支える乳・乳製品の消費構造の変革を促進し、産学連携による国内トップレベルの乳・乳製品の拠点を形成することを目指します。

詳細はこちらをご覧ください。


3.【帯広畜産大学】第80回寮祭が開催されました

帯広畜産大学では、6月22日(土)、23日(日)に第80回寮祭が開催されました。寮生により組織される寮祭実行委員会が企画・運営を行い、当日は50以上のサークルや団体が企画の展示や販売ブースの設置を行うなど、盛況な催しとなりました。

詳細はこちらをご覧ください。


4.【北見工業大学】大学改革支援・学位授与機構の大学・高専機能強化支援事業に選定されました

令和6年6月26日付けで、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構の助成事業「大学・高専機能強化支援事業」における「高度情報専門人材の確保に向けた機能強化に係る支援」の公募において、北見工業大学が選定されました。
本事業では、令和8年度から大学院博士前期課程にデータサイエンスプログラム(定員15名)の新設を申請する計画です。

あらゆる分野でデジタル技術を活用した社会課題解決やイノベーションが可能な人材育成への期待は高く、北見工業大学では、多様な社会問題に人々と協力して取り組み、デジタル技術により新たな価値を創造できる人材を育成していきます。また、企業や自治体とも連携して、実践的なデータサイエンス教育によるDX推進人材を育成します。

事業の概要等はこちらをご覧ください。


最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
今後も定期的に配信をしてまいりますので、是非ご覧ください。


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