国立大学法人北海道国立大学機構メールマガジン Vol.5(令和6年11月号)
目次
【1】Executive MBAプログラム(パイロットコース)紹介(“Humanior”-いま問われる、リーダーの人間性-)
【2】研究活動紹介(河川災害時の行動支援のための自律型UAVシステム開発)
【3】イベントのご案内
【4】トピックス
【1】Executive MBAプログラム(パイロットコース)紹介(“Humanior”-いま問われる、リーダーの人間性-)
教育イノベーションセンターでは、「地域ニーズに応える産学官連携を通じたリカレント教育プラットフォーム構築支援事業」(文部科学省委託事業)の取組として、Executive MBAプログラム(パイロットコース)”Humanior”を実施します。
“Humanior”とはラテン語で、「より人間らしく」を意味します。私たちは社会のサステナビリティが危ぶまれ、将来の予測が困難なVUCAの時代に生きています。そのような時代でリーダーの思考と行動は自らの組織だけでなく、自然や社会、次の世代に影響力を及ぼすが故に、リーダーは大きな責任を負っています。
だからこそ、リーダーには他者に率先してさらなる人間性の向上に努め、これまで培ったスキルや知識を善用することが求められます。つまり、より人間らしくあることは、リーダーの崇高な責任と言っても良いでしょう。
“Humanior”では、いまのリーダーと将来のリーダーのために、哲学や宗教学などの人文科学と、環境学や生理学などの自然科学を軸にして、自然、人間、社会への思索を深めるための講義とフィールドワークを北海道で行います。「仕事という日常」を離れた学びは、みなさんの人間性をよりゆたかなものにすることでしょう。
今年度はパイロットプログラムのため、一部の科目のみの提供となりますが、来年度は受講者アンケートの結果等も踏まえ、提供科目を充実し実施する予定です。
【2】研究活動紹介(河川災害時の行動支援のための自律型UAVシステム開発)
このコーナーでは、北海道国立大学機構の様々な研究内容を何回かに分けてご紹介して参ります。
当機構では、経営統合に伴い、様々な地域課題解決・経済社会の発展に向けて、3大学の農畜産学(Agriculture)・商学(Commerce)・工学(Engineering)の英知を結集し異分野融合の研究を推進する、オープンイノベーションセンター(通称:ACE【エース】)を設置しております。前回に続き、ACEを中心として進めている研究について、ご紹介いたします。
河川災害時の行動支援のための自律型UAVシステム開発
渡邊康玄(北見工業大学)、白井秀和(北見工業大学)、TANG YI(北見工業大学)
近年、気象に起因する災害発生回数は増加傾向にあり、気候変動による洪水災害の頻発と激甚化が懸念されています。北海道においても、2016年8月の北海道・東北豪雨により、道東を中心に大雨による河川の氾濫や土砂災害が発生しました。豪雨により洪水が発生すると、家屋・道路等の浸水・流失、人命・財産・土地の喪失に加え、避難経路が遮断され、物流が停滞してしまいます。このため、被害最小化のために浸水状況をはじめ被災状況の把握が不可欠ですが、災害調査の人手不足、危険な場所へのアクセス困難性、避難状況の早急な把握、調査場所の特定と状況変化の把握等、解決すべき課題が山積みです。
そこで、災害発生時における人手不足やアクセス困難等による調査制限を解消し、リアルタイムに被災状況等の情報収集が可能な、自律型無人探査機(UAV)を利用する取組みを行っています。また、災害時に加えて、平常時のモニタリングを行い、災害時に情報を有効活用します。
例えば、高高度から高速移動で全体の被災状況の概観を測定する偵察機と、偵察機によって把握される被災状況が悪い箇所に直行し、周辺の詳細な状況を把握する探査機を活用する取り組みの他、データ統合・解析システムDIASによって、冠水状況、避難状況、避難経路等のマッピング、過去の蓄積データとの比較から早急に今後の危険区域となりうる場所を把握し、地域住民への情報提供や、対応策策定支援に役立てる取り組みを行っています。
自律型UAVによる災害調査・平時モニタリングの社会実装に向けた取り組みを実行します。
①UAVを利用することで、人手不足やアクセス困難等による調査制限の解消 → タイムラインとして一番大変な時の情報収集プロセスの自動化・省力化が可能
②動的に被災状況等(の状況や逃げ遅れた人の特性)の情報収集 → リアルタイムの状況を踏まえて、AIにより動的にUAVの自動的な経路を選択し自律飛行、タイムラインにおける行動支援
③災害時に加えて、平常時のモニタリングを行い、災害時に有効活用 → 災害前後の変化の把握や効率的な調査が可能、道路の被災、冠水状況に応じた避難経路の自動探索、平常時のリスク評価も可能
本件に関する産学官金連携に関するご要望・ご相談はこちら(産学官金連携統合情報センター(IIC) )
【3】イベントのご案内
1.「ビジネスEXPO2024~第38回北海道 技術・ビジネス交流会」に出展
北海道国立大学機構オープンイノベーションセンター、小樽商科大学、帯広畜産大学、北見工業大学で「ビジネスEXPO2024~第38回北海道 技術・ビジネス交流会」に合同出展します。
・開催日時:11月7日(木)~11月9日(金)
・場所:アクセスサッポロ
詳細及びお申込みはこちらをご覧ください。
2.「Matching HUB Hokuriku 2024」に出展
オープンイノベーションセンタービジネス開発部門、小樽商科大学グローカル戦略推進センター産学官連携推進部門は、石川県金沢市で開催される「Matching HUB Hokuriku 2024」のパネル展示会に出展します。
・開催日時:11月12日(火)~11月13日(水)
・場所:ANAクラウンプラザホテル金沢
詳細及びお申込みはこちらをご覧ください。
3.令和6年度 HACCP・食品安全管理プログラム「札幌セミナー」
北海道国立大学機構教育イノベーションセンターでは、昨年度に引き続き「HACCP・食品安全管理プログラム」を開催します。本プログラムでは、企業の事例を基にHACCPの基礎を学ぶ内容となっていますので、食品事業者の方、食品安全管理に関心のある方等、この機会に是非受講してください。
・開催日時:12月3日(火)13:30~16:00
・場所:小樽商科大学 札幌サテライト
詳細及びお申込みはこちらをご覧ください。
4.令和6年度リカレント教育講座「第2回 中小・小規模企業者を対象としたSDGs 実践セミナー」
北海道国立大学機構教育イノベーションセンターでは、「中小・小規模企業者を対象としたSDGs実践セミナー」を開催いたします。第1回を受講されていない方にも有用な内容となっておりますので、是非ご参加ください。
・開催日時:12月16日(月)16:00~18:00
・場所:北洋銀行セミナーホール(札幌市中央区大通西3丁目7番地)、オンライン併用
詳細及びお申込みはこちらをご覧ください。
5.【小樽商科大学】第26回小樽商科大学ビジネススクールフォーラム
小樽商科大学アントレプレナーシップ専攻の主催により、第26回ビジネススクールフォーラムを開催します。26回目の今回は、無印良品やイオンと提携した実績を持つJEPLAN岩元会長が登壇し、アントレプレナーシップをテーマに、ご自身の経験や世界観を語ります。
・開催日時:11月6日(水)18:45-20:35
・場所:ACU-A研修室1206(札幌市中央区北4条西5丁目アスティ45 12階)
詳細及びお申込みはこちらをご覧ください。
6.【小樽商科大学】オアソビプロジェクト2024
小樽商科大学では、昨年に引き続き、小樽市、北海道大学COI-NEXTとの共催で、オアソビプロジェクトを開催します。オアソビプロジェクトとは、体験(=あそび)を通してまち(=社会)の課題に触れることで、課題を【自分ごと化】し、自分のまちをつくっていく人を育てるプロジェクトです。
・開催日時:11月30日(土)10:30~17:00
・場所:ウイングベイ小樽(5番街1階ネイチャーチャンバー・済生会ビレッジ・4階テナントスペース)
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7.【北見工業大学】第5回冬季スポーツ科学シンポジウム
北見工業大学冬季スポーツ科学研究推進センターでは、昨年度に引き続き、「第5回冬季スポーツ科学シンポジウム」を開催します。11月2日(土)に開催する特別講演は、研究者だけでなく地域の皆様も聴講可能ですので、是非ご参加ください。
・開催日時:11月2日(土)9:00~18:00
・場所:北見工業大学3号館2階多目的講義室
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8.【北見工業大学】オホーツク農林水産工学連携研究推進センター第4回シンポジウム
北見工業大学では、オホーツク農林水産工学連携研究推進センター第4回シンポジウムを開催します。今年度は大阪公立大学養殖場高度化推進研究センター(CAINES)との共催による合同学術講演会となります。
・開催日時:11月23日(土・祝) 13:00~17:15
・場所:北見工業大学1号館1階 A106講義室・アトリウム
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【4】トピックス
1.あべ俊子文部科学大臣が北海道国立大学機構帯広畜産大学を視察しました
令和6年10月17日(木)にあべ俊子文部科学大臣が、北海道国立大学機構帯広畜産大学を視察されました。当日は、当機構及び帯広畜産大学の概要、取組等の説明及び懇談の後、帯広畜産大学の原虫病研究センター等の各施設を視察されました。
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2.【小樽商科大学】「名誉校友」称号授与式を挙行しました
小樽商科大学では、令和6年10月8日(火)に、名誉校友称号授与式を挙行しました。名誉校友の称号は、小樽商科大学の学生への教育的援助や教育研究の進展に顕著な貢献をした個人や団体へ授与されるもので、この度の授与者は以下のとおりです。
【授与団体】合同会社小樽カナルボート
【功績】本学の学生に対し、顕著な教育的援助を与えたもの
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3.【帯広畜産大学】日本から新種のゴマフアブを発見(論文発表)
帯広畜産大学大学院 奥野雄太(畜産科学専攻 環境生態学コース2年)及び環境農学研究部門 山内健生准教授は、大分県で採集されたゴマフアブ属(ハエ目:アブ科)の標本が新種であることを見出し、「ブンゴゴマフアブHaematopota yonetsui」と命名しました。
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4.【帯広畜産大学】令和6年度「学生の酒造りプロジェクト」による「畜大酒」完成、碧雲蔵で学生がPR
このたび、帯広畜産大学構内の碧雲蔵で実施している、令和6年度「学生の酒造りプロジェクト」による純米吟醸「畜大酒」が完成しました。10月6日(日)の販売開始に合わせて碧雲蔵にて「畜大酒」のPRイベントが開催され、酒造りに参加した学生らが碧雲蔵見学ガイド、試飲およびお酒紹介を行いました。
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5.【帯広畜産大学】ちくだいホームカミングデー2024を開催しました
帯広畜産大学では、10月12日(土)に「ちくだいホームカミングデー2024」を開催しました。今年も帯広畜産大学同窓会・畜大祭実行委員会との共催で開催し、当日は全国各地から約180名の参加者にお集まりいただきました。
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6.【帯広畜産大学】第58回畜大祭を開催しました
帯広畜産大学では、10月12日(土)、13日(日)に第58回畜大祭を開催しました。2日間を通して、学生サークルを中心に、25以上の団体が出展・展示を行いました。今回は初めて大学間交流事業で北見工業大学の大学祭実行委員が出展を行い、「ホタテバター」や「オニオンスープ」を提供しました。
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7.【帯広畜産大学】「ちくだい馬フォーラム2024」を開催しました
帯広畜産大学では、10月12日(土)に馬場及び産業動物臨床棟において、「ちくだい馬フォーラム2024」を開催しました。当日は、屋外での「馬のイベント」と、専門家による「新しい日本の馬、古来からの日本の馬を勉強しよう」というテーマでの「馬の講演会」の二部構成により多くの来場者に楽しんでいただきました。
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8.【北見工業大学】本学大学院生が「第2回北海道バイオ”Mix-up”」に おいて最優秀口頭発表賞を受賞しました
9月25日(水)~26日(木)に北海道大学で開催された「第2回北海道バイオ”Mix-up”」において、北見工業大学大学院生の市川晴雪さん(博士後期課程 共創工学専攻1年、指導教員:陽川憲准教授)が最優秀口頭発表賞を受賞しました。
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9.【北見工業大学】川村みどり副学長が道民向けセミナー「次世代半導体 とほっかいどうの未来 in 北見」に登壇しました
9月18日(水)に道民向けセミナー「次世代半導体とほっかいどうの未来in 北見」(主催:北海道経済部産業振興局 次世代半導体戦略室)が開催され、北見工業大学の川村みどり副学長・応用化学系教授(専門分野:薄膜材料工学)が「半導体と私たちの暮らし」について講演を行いました。
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10.【北見工業大学】MathWorks主催「北見工業大学 データサイエンスコンテスト」が開催されました
9月26日(木)に北見工業大学在学生を対象とした「北見工業大学 データサイエンスコンテスト」(主催:MathWorks)が開催されました。
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11.【北見工業大学】ピア・サポート研修会を実施しました
北見工業大学では、9月26日(木)~9月27日(金)の2日間、「ピア・サポート研修会」を実施しました。“ピア・サポート”とは、学生が相談員(ピア・サポーター)となり、同じ大学に在籍する学生の悩みや問題を解決する「仲間同士の支え合い」を意味し、今年は新たに7人の学生がピア・サポーターに仲間入りし、現在は16人のメンバーで活動しています。
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12.【北見工業大学】半導体関連産業の実務家教員による講義を実施しました
北見工業大学では、10月22日(火)に半導体関連産業の実務家教員による講義を実施しました。北見工業大学は、次世代半導体の製造を目指すRapidus株式会社の北海道進出を受けて設立された「北海道半導体人材育成等推進協議会」に参画し、半導体産業に関わる人材の育成に努めております。
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13.【北見工業大学】北海道北見柏陽高等学校との高大連携協力に関する協定を締結しました
北見工業大学は、10月30日(水)に北海道北見柏陽高等学校との高大連携協力に関する協定を締結しました。この協定は、北見工業大学と北見柏陽高校が連携することにより、高等学校教育と大学教育との円滑な接続を図り、人材の育成に資することを目的としています。
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最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
今後も定期的に配信をしてまいりますので、是非ご覧ください。
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