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2025/09/17

国立大学法人北海道国立大学機構メールマガジン Vol.15(令和7年9月号)

目次

【1】3大学オープンキャンパス開催
【2】研究活動紹介(帯広畜産大学 伊藤 めぐみ 准教授)
【3】イベント等のご案内
【4】トピックス


【1-1】小樽商科大学オープンキャンパスを開催しました

8月8日(金)小樽商科大学本校にてオープンキャンパスを開催しました。あいにくの雨天となりましたが、全国から約2,500人もの高校生や保護者の方などにご来学いただきました。

当日は、模擬講義やキャンパスツアー、個別相談などを通じて、本学の学びや雰囲気を体感していただきました。

参加者のみなさまからは、「キャンパスや学生の雰囲気がよかった」「模擬講義がおもしろかった」という声が多数寄せられました。

詳細はこちらをご覧ください

当日の様子

コース説明を受ける参加者

 

 

 

 

 

 

 

 

【1-2】帯広畜産大学オープンキャンパスを開催しました

7月26日(土)に令和7年度オープンキャンパスを開催しました。
全国各地から高校生だけでなく、小学生や中学生、保護者の方々にご来場いただき、過去最高となる1,500名以上の方にお越しいただきました。

普段入ることができない、動物診療施設や食品加工実習施設、農場施設、学生寄宿舎等の施設見学や、本学の馬や牛との触れ合い体験、最新トラクタ・ドローンの操縦体験、牛肉の官能評価や畜大牛乳・アイスクリームの試食などを実施し、見て・触れて・食べて、本学の教育研究の特色を体感していただきました。

詳細はこちらをご覧ください。

キャンパス自然観察ツアー

馬とのふれあい体験

 

 

 

 

 

 

 

 

【1-3】北見工業大学オープンキャンパス(第1回、第2回)を開催しました

6月29日(日)・7月26日(土)、北見工業大学令和7年度オープンキャンパスを開催しました。

【第1回】6月29日(日)は、昨年に引き続き大学祭と同時開催し、真夏日を記録した暑さの中、本学学生を中心に構内がにぎわう様子を実際に肌で感じていただける一日となりました。今年度から導入したWebシステムOCANsで受付を行い、大きなトラブルもなく初回を終えることができました。

【第2回】7月26日(土)午前中は、事前申込不要で保護者の方も一緒に体験できるよう体験ブースとして全5テーマを出展し、学内を自由に回っていただきました。

また、入学後に実際に受ける授業の雰囲気をイメージしてもらえるよう、模擬授業として2つの講義プログラムを実施し、大学の授業は難しそう…と思っている参加者にも分かりやすく解説しながら講義を行いました。

詳細はこちらをご覧ください。

ナイロンを作ってみよう

バーチャルリアリティと立体表示技術の体験

 

 

 

 

 

 

 

【2】研究活動紹介

このコーナーでは、北海道国立大学機構の様々な研究をご紹介して参ります。今回は、北で進められている研究について、ご紹介いたします。

 心電図波形から乳牛の血中Ca濃度を推定する牛群管理システムを開発し、分娩前後の低Ca血症の早期発見・早期治療に貢献する

研究概要

乳牛は分娩後、ミルクを出すために大量のカルシウム(Ca)を必要とします。その結果、血液中のCa濃度が急激に低下し、「分娩性低Ca血症」と呼ばれる状態に陥ることがあります。Caは筋肉の収縮に欠かせないミネラルのため、このような牛は起立不能などの深刻な症状を引き起こします。北海道では年間約4万頭の乳牛がこの病気を発症し、約4千頭が命を落としています。

低Ca血症により起立不能となった牛には、Ca剤の速やかな投与が有効です。そのため、血液中のCa濃度が低下しているかどうかを早期に知ることが望まれますが、現場で直ちに牛の血液を採取し、Caを測定するのは簡単ではありません。

そこで、血中Ca濃度の低下が心臓の筋肉の収縮にも影響することを利用し、心電位波形の変化から血中Ca濃度を推定するシステムについて研究を行っています。心電位波形はCa濃度以外の要因にも影響されることを踏まえ、道総研工業試験場とタッグを組んで、高精度な血中Ca濃度推定のための回帰推定式や心電図特徴量検出アルゴリズムを開発しました。そして、無線化・小型化したセンサーを分娩前後の牛に装着し、血液中のCa濃度が低下した際に農家や獣医師にリアルタイムでその情報を送信する環境の構築を行っています。

このように低Ca血症の早期検出・早期対処を可能とすることにより、低Ca血症で困っている牛達と酪農家の負担低減に貢献しています。

 

牛の起立不能を引き起こす低Ca血症

血中Ca濃度解析システム(Bluetoothバージョン)

 

 

 

 

 

 

カウサイド計測システム(採血せずにその場で牛の血中Ca濃度を判定可能)

血中Ca濃度解析のWebモニタリングシステム(Wi-Fiバージョン)

 

 

 

 

 

 

 

 

今後の展望

現在は、牛に負担をかけず、簡単かつ安定的に心電図波形を計測できるベルト型センサーの試作と改良に取り組んでおり、実際の酪農現場での運用を見据えた実証も進行中です。また、取得した心電図データをもとに、低Ca血症の発症を事前に予測するアルゴリズムの構築にも力を入れています。

今後は、これらの技術を統合し、分娩前後の牛の健康管理を支援する実用的なシステムとして現場に展開したいと考えています。

 

○ 帯広畜産大学

獣医学研究部門 臨床獣医学分野 産業動物獣医療学系

動物医療センター/産業動物診療科

次世代農畜産技術実証センター/畜産研究推進分野

准教授 伊藤 めぐみ

\PROFILE/

獣医師として牛の診療に携わるとともに、獣医学者として主に乳牛を対象とした研究を行っています。帯広畜産大学に着任する以前から、十勝の広大なフィールドを背景に、酪農現場で活用できる技術の開発に取り組んできました。

牛の疾病を予防し、現場の負担を減らすことを研究の原点として、これからも、牛たちが少しでも快適に、幸せに過ごせるよう、現場に寄り添った研究を続けていきたいと思っています。

本件に関する産学官金連携に関するご要望・ご相談はこちら(産学官金連携統合情報センター(IIC) )

【3】イベント等のご案内

1.【北見工業大学】令和7年度第3回オープンキャンパス(9/20)を開催します

第3回オープンキャンパスの申込期間は終了しましたが、当日参加も可能です。
申込不要でご参加いただけるプログラムは以下のとおりです。

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2.【北見工業大学】女子小中学生対象「北見工業大学リケジョのWA」を開催します

近年、女子学生を積極的に採用する企業が増えており、理工系女子学生育成の要請が高まっていることから、北見工業大学では本学女性教員と女子学生が講師となり、理科・工学の楽しさを知ってもらう機会として、小学6年生~中学3年生までの女子児童・生徒を対象としたイベント「リケジョのWA」を開催します。

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3.【小樽商科大学】第27回小樽商科大学ビジネススクールフォーラムを開催します

小樽商科大学ビジネススクールでは、現北海道副知事 加納 孝之様を講師としてお招きし、第27回小樽商科大学ビジネススクールフォーラムを10月8日(水)19:00より開催いたします。

副知事の貴重なお話を直接うかがえるこの機会に、ぜひご参加ください。

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4.【帯広畜産大学】令和7年度帯広畜産大学産学官金連携交流会 “大人のオープンキャンパス”の開催について

帯広畜産大学では、研究開発活動を紹介すると同時に交流の場を設け、地域における産学官金連携活動を推進するため、令和7年度 帯広畜産大学 産学官金連携交流会“大人のオープンキャンパス”を令和7年9月29日(月)に開催いたします。

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【4】トピックス

1.【北見工業大学】「夢ナビ」において本学教員による学問のミニ講義を公開しました

高校生が自分の興味・関心と、実際の世の中とのつながりを考えるきっかけを作ることを目的として、株式会社フロムページが運営するサイト「夢ナビ」では、北見工業大学教員による学問のミニ講義を公開しています。
2分ですぐ読めるテキスト解説や約30分のミニ講義動画などを通じて、本学の特徴ある研究をご覧いただけます。

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2.【北見工業大学】(論文発表)南極内陸域で世界平均より早い気温上昇を初観測~南インド洋の温暖化が南極の氷を溶かす~

名古屋大学宇宙地球環境研究所の栗田直幸准教授、国立極地研究所の本山秀明名誉教授、平沢尚彦助教、北見工業大学工学部地球環境工学科の亀田貴雄教授らの研究グループは、南極ドームふじ基地およびその周辺地域で行われた過去30年間の地上気温観測データを取りまとめ、同地域で1990年代以降温暖化が継続していることを発見しました。また気象・海洋データを使った解析より、南インド洋で海面温度が上昇し、それに伴う大気変動が南極内陸域の温暖化を引き起こしていることを突き止めました。

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3.【北見工業大学】令和7年度おもしろ科学実験を開催しました

8月2日(土)、北見工業大学のキャンパスを会場とした「おもしろ科学実験」を開催し、小・中学生314人が参加しました。今回で24回目となる本イベントは、小・中学生を対象に、身近な現象をテーマにした実験やものづくりの体験を通して、理科に親しんでいただくイベントとして例年開催しています。今年度の実験は全18テーマを用意し、参加した子供たちは希望したテーマに分かれて、真剣に取り組んでいました。終了後のアンケートには、「また参加して色々な実験に挑戦したい」、「次はVRの体験をしてみたい」など、様々な感想が寄せられました。

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4.【北見工業大学】本学大学院生が「2025年度日本農芸化学会北海道支部第1回学術講演会」において優秀発表賞を受賞

8月9日(土)、北海道大学で開催された「2025年度日本農芸化学会北海道支部 第1回学術講演会」において、本学大学院生の市川晴雪さん(博士後期課程 共創工学専攻2年、指導教員:陽川憲准教授)が優秀発表賞を受賞しました。市川さんは、「シロイヌナズナ地上部への光照射はHY5の制御を介して根の重力屈性を促進する」という題目で発表を行いました。地上の光がどのように地面の下で生育する植物の根の生育に影響をあたえているか不明な事が沢山あります。市川さんは本発表において、3Dプリンターで根のみを光から保護出来るアタッチメントを作成し、モデル植物であるシロイヌナズナを用いた研究を行いました。その結果、植物の地上部の光が当たると、暗闇の根がより重力方向へ曲がるようになることを報告しました。

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5.【北見工業大学】本学大学院生が「日本地球惑星科学連合2025年大会」において学生優秀発表賞を受賞

5月25日(日)~30日(金)に幕張メッセ(千葉市)で開催された、「日本地球惑星科学連合2025年大会」(主催:公益社団法人日本地球惑星科学連合)において、本学大学院生の中村琴美さん(博士前期課程 社会環境工学プログラム2年、指導教員:山下聡教授)が、地球生命科学セクション学生優秀発表賞を受賞しました。本賞は、学生による優れた研究発表を奨励し、研究発表技術の向上を目指すことを目的として、優秀な発表を行った学生を表彰するものです。2025年大会では、各セクションに総勢900名を超える学生がエントリーし、そのうち89名が受賞しました。中村さんは、「メタンハイドレート含有地盤を模擬した土の強度評価と掘削抵抗評価試験」という題目でポスター発表を行いました。

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6.【北見工業大学】JICA草の根技術協力事業 報告会「ウランバートルの道路をもっと快適に!モンゴル国の道路改善プロジェクト」が開催されました

5月28日(水)、本学講堂において、JICA草の根技術協力事業 報告会「ウランバートルの道路をもっと快適に!モンゴル国の道路改善プロジェクト」(主催:北見国際技術協力推進会議)が開催されました。また、8月12日(火)にはモンゴル・ウランバートル市においても同報告会が開催され、北見会場には学内外の関係者157名、ウランバートル会場には政府関係者や現地技術者82名が参加し、国際協力における大学の役割や産学官連携の可能性について理解を深める貴重な機会となりました。

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7.【北見工業大学】北見工業大学オンラインセミナー「数理・データサイエンス・AI教育と取組紹介」を開催しました

8月29日(金)、北見工業大学オンラインセミナー「数理・データサイエンス・AI教育と取組紹介」を開催しました。本セミナーは、本学が参画する「数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアム」(以下、コンソーシアム)の活動の一環として実施されたもので、全国から約50名の皆様にご参加いただきました。当日は、本学の平山浩一副学長の挨拶に続き、工学院大学からお招きした三木良雄教授、田中久弥教授より「実データと実課題で学ぶDX実践ラボのデータサイエンス」と題して、令和5年度文部科学省「大学・高専機能強化支援事業」に採択された「DX実践ラボ」の取り組みについてご講演いただきました。講演では、実データを活用した教育手法や、デジタルトランスフォーメーション(DX)に対応した実践的な学びの場としての取り組みが紹介されました。

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8.【北見工業大学】国立大学56工学系学部ホームページに本学の新着記事が掲載されました

本学が参画している「国立大学56工学系学部長会議」が運営する国立大学56工学系学部ホームページにおいて、本学の新着記事が公開されています。7月11日(金)付けで、地域の気候や産業によって開発・利用されている工学・技術を取り上げ、分析・解説するコンテンツ【なんでも探検隊!】には、氷海環境研究室(主宰:社会環境系 舘山一孝准教授)の記事、「海氷(流氷)の厚さを衛星リモートセンシングで観測」が掲載されました。

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9.【帯広畜産大学】フードバレーとかち人材育成事業特別講習「マーケティングと企業戦略」の募集開始について

帯広畜産大学と帯広市では、フードバレーとかち人材育成事業の取組みの一環として、広く一般市民を対象に特別講習「マーケティングと企業戦略」を開催します。この講習では、事業の収益を高める方法の一環となり得る「マーケティング」と、企業の事業競争力について理解を深める「企業戦略」の2つの講座を実施します。

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10.【帯広畜産大学】帯広畜産大学公開講座 令和7年度後期「市民開放授業」募集の案内について

本学では、学生が受講している授業科目の一部を市民の皆様に公開しています。公開する授業科目は、基礎科学分野等の知識と興味を育むことを目的に、開講している授業です。

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11.【帯広畜産大学】令和7年度 「食品安全管理者育成プログラム」第3回および第4回の受講者を募集します

食の安全に対する関心の高まりと食品衛生管理の国際標準化の動きから、2018年には食品衛生法が改正され、原則すべての食品等事業者にHACCPに基づく衛生管理の実施が義務付けられました。このプログラムでは、食品の製造・加工に携わる方々を対象に、衛生管理の導入やその継続に必要な知識・情報の提供を行うことを目的としています。

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12.【帯広畜産大学】「チーズ 製造学 第2回短期研修会」受講者を募集します

帯広畜産大学では、酪農産業の持続可能な発展に貢献することを目的とし、令和6年6月に「ミルク&チーズコンソーシアム」を設置しました。生乳生産を支える乳・乳製品の消費構造の変革を促進し、産学連携による国内トップレベルの乳・乳製品の拠点を形成することを目的に、乳業業界の第一線で活躍している技術者・研究者を講師に迎え、下記のとおりチーズ製造学 第2回短期研修会を実施します。

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13.【小樽商科大学】緑丘戦没者慰霊祭を挙行しました

8月15日(金)緑丘戦没者記念塔において、緑丘戦没者慰霊祭を挙行しました。この慰霊祭は、学徒出陣で若くして戦争の犠牲となった多くの学生等を偲び、毎年この日に行われています。今年で57回目を迎えた慰霊祭には、ご遺族、卒業生、在学生、教職員など約70名が参列し、黙祷と献花を捧げ、平和への誓いを新たにしました。

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最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
今後も定期的に配信をしてまいりますので、是非ご覧ください。


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